現役保育士が伝えたい〜子どもの睡眠が大切な本当の理由〜

保育園

あーちゃん
あーちゃん

うちの子最近ちょっとしたことで泣いたり怒ったりして…。
機嫌が悪い日が多くて、少し心配。

ぽんこ
ぽんこ

もしかして、夜寝るのが遅胃が続いていない?
睡眠不足のサインかもしれないよ。
保育園でもよく見かける姿ね。

あーちゃん
あーちゃん

え、睡眠が関係してるの?どういうこと?

ぽんこ
ぽんこ

睡眠って、子どもの心と体の両方にすごく影響するの。
今日は保育士目線で詳しく話すね。


毎朝、保育園の門を通る子どもたちの顔を見ると、
その日の体調や機嫌がすぐにわかります。

ぼんやりした目、すぐに泣き出す、友達とケンカになりやすい……。

そういう子に「昨日何時に寝た?」と聞くと、ほぼ必ずと言っていいほど

「遅かった」という答えが返ってきます。

20年間、たくさんの子どもたちと関わってきた中で確信していることがあります。

「睡眠をしっかり取れている子は、情緒が安定している」

今回は、保育士として現場で見てきた実体験と、睡眠が大切な理由・改善のヒントを
お伝えします。


睡眠不足の子ども、保育園でこんな姿が見られます

睡眠が足りていない子どもは、行動にはっきりとサインが出ます。

情緒が不安定になる

睡眠不足が続くと、子どもの情緒が不安定になりやすくなります。


普段なら気にならないような小さなことでも、急に泣いてしまったり、
思い通りにならず強く怒ってしまったりする姿が見られることがあります。

また、いつもは仲良く遊んでいる友達とも、些細なことで衝突しやすくなることがあります。


おもちゃの貸し借りや順番待ちなど、普段ならできるやり取りでも、
気持ちに余裕がないことでトラブルにつながってしまうのです。

睡眠が足りていないと、気持ちを切り替える力も弱まりやすくなります。

嫌なことがあった時に立ち直るまで時間がかかったり、一度泣き出すと
なかなか落ち着けなかったりすることも少なくありません。

大人でも寝不足の日はイライラしたり、気分が落ち込みやすくなったりしますよね。
それは子どもも同じで、十分な睡眠は心を安定させるためにもとても大切です。

「最近なんだか機嫌が悪いな」「怒りっぽいな」と感じた時は、生活リズムや睡眠時間を見直してみることも大切かもしれません。

集中力が続かない

睡眠不足が続くと、集中力が続かなくなることがあります。

子どもは体が元気そうに見えても、十分に眠れていないことで脳や心には疲れがたまりやすく、
園生活の中でもさまざまな姿として表れてきます。

たとえば、製作や絵本の時間に座っていられなかったり、
途中で立ち歩いてしまったりすることがあります。

本来は楽しめる活動でも、眠気や疲れがあることで気持ちが落ち着かず、
集中して取り組むことが難しくなるのです。

また、ぼーっとして先生の話が入っていない、声をかけられても反応が遅い、
といった姿が見られることもあります。
「やる気がない」「話を聞いていない」と見えても、実は睡眠不足によって
頭がしっかり働いていない場合も少なくありません。

大人でも寝不足の日は仕事や家事に集中しづらくなりますよね。
それと同じように、子どもにとっても睡眠は学びや遊びに向かう力を支える大切な土台です。

落ち着きがない、ぼんやりしていると感じた時は、叱る前に「しっかり眠れているかな?」と
生活リズムを見直してみることも大切です。

体調を崩しやすい

睡眠不足が続くと、体調を崩しやすくなることがあります。
子どもは保育園や幼稚園などの集団生活の中で、さまざまな菌やウイルスに触れながら
少しずつ免疫をつけていきます。

これは成長の過程では自然なことですが、そのぶん体調管理もとても大切です。

そんな時に睡眠が足りていないと、体の回復力や免疫力が十分に働きにくくなります。
その結果、風邪をひきやすくなったり、熱が出やすくなったりすることがあります。

また、一度体調を崩すと治りが遅くなることも少なくありません。
しっかり休めていない体は回復にも時間がかかるため、長引いてしまうことがあります。

大人でも寝不足が続くと疲れやすくなったり、風邪をひきやすくなったりしますよね。
子どもにとって睡眠は、体を休めるだけでなく、元気に過ごすための大切な土台でもあります。

「最近よく風邪をひくな」「なかなか治らないな」と感じた時は、食事や手洗いだけでなく、
睡眠時間や生活リズムにも目を向けてみることが大切です。


なぜ睡眠はこんなに大切なのか

脳が「整理・成長」する時間

子どもは眠っている間に、起きている間に吸収した情報を整理して
記憶に定着させます。

「習慣」や「言葉」「感情のコントロール」は、ただ経験するだけでなく、
ぐっすり眠ることで脳にしっかり刻まれていくのです。

また、睡眠中には「成長ホルモン」が多く分泌されます。

これは体の成長だけでなく、脳の発達にも深くかかわっています。

「寝る子は育つ」という言葉は、科学的にも正しいのです。

感情を安定させる

前の晩に十分眠れると、子どもは気持ちに余裕をもって一日をスタートできます。

少しのストレスにも耐えられる「心の体力」が、睡眠によって整えられるのです。

逆に睡眠不足が続くと、脳の前頭葉(感情や行動のコントロールをする部分)の
働きが低下します。

だからこそ、「うちの子、最近怒りっぽい」と感じたときは、
まず睡眠を見直してほしいのです。

免疫力を守る

眠っている間に免疫細胞が活発に働き、体を守ります。

保育園は集団生活なので感染症は避けられませんが、睡眠がしっかりとれている子は
回復が早いと感じています。


質の良い睡眠のために、今日からできること

毎日同じ時間に寝起きする

体内時計は「リズム」で動いています。

週末も含めて毎日同じ時間に起きることで、夜になると自然と眠くなるリズムが整ってきます。

意外とこれを疎かにしているご家庭が多く、週末明けにぐったりと疲れた表情で
登園してくる子が多いのです。

寝る1時間前はスクリーンをオフに

テレビやスマートフォンのブルーライトは、眠気を誘うメラトニンの分泌を妨げます。

寝る前は絵本の読み聞かせや、穏やかな会話の時間にしてみましょう。
子どもも親も、心が落ち着く良い時間になりますよ。

寝室の環境を整える

暗く、静かで、少し涼しめが理想的。

特に「暗さ」は重要で、豆電球程度の光でも睡眠の質に影響します。

室内の気温も大切です。

暑すぎるとなかなか寝つけませんので、気をつけてくださいね。

昼間にしっかり体を動かす

外遊びや体を使った遊びをたっぷりすると、夜の寝つきが格段によくなります。

ただし、寝る直前に体を動かす遊びをしてしまうと興奮して眠れなくなってしまうので、
昼間のうちにしっかり動かしてあげましょう。


💡 合わせて読みたい:▶ 現役保育士が保護者にお願いしたい3つのこと

おわりに

睡眠は「何もしていない時間」ではなく、子どもの脳と体が一番成長している時間です。

忙しい毎日の中で、「もう少し一緒にいたい」「夜の時間を大切にしたい」という
気持ちはよくわかります。

でも、早く寝かせることは、子どもへの大きな愛情のひとつだと私は思っています。

まずは今夜から、いつもより30分だけ早めに寝かしつけることから始めてみませんか?

きっと翌朝の子どもの顔が、少し違って見えるはずです。

コメント